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2022.05.29

受け口の早期治療*ムーシールド

暖かく過ごしやすい気候となりましたが、時に寒さが戻るこの頃です。皆様、お健やかでお過ごしでしょうか?。

受け口(反対咬合)とは、下の歯が上の歯より前に出ている噛み合わせの状態をいいます。

反対咬合は三歳児検診で4~5%の割合で見つかると言われています。そしてその約1~3割は、上下顎の前歯が生え替わる時期に自然治癒します。ですが7割は放置してしまうと「三日月的な顔立ち」に成長してしまいます。

反対咬合の原因は遺伝と、お口周りの筋肉の使い方によるものです。筋肉が正しく使われていない癖を改善してあげて、反対咬合を治すのがムーシールドです。

三歳児など小さなお子様の反対咬合では ①上唇の力が強く、上顎が小さい ②下唇の力が弱い ③通常より舌の位置が低いため、唾を飲み込むときに下顎が舌に押し出されてしまう といった舌、唇、頬の力などのバランスが乱れて、調和がとれていない特徴があります。

ムーシールドはマウスピース型の矯正装置で、①強い上唇の力から、上顎の歯並びを守り、上顎の成長に適した環境を作る ②弱い下唇の力を適正にして、下顎の過成長を抑える ③舌の位置を改善させることで、下顎に不適切な力がかからなくなり、逆に上顎に適正な力がかかり正しい成長を促す といった働きがあり治療していきます。

通常の歯科矯正治療は低年齢のお子様におこなうことができないのですが、ムーシールドは就寝中の装着するだけの負担の少ない方法なので、早期からの治療が始められます。逆に、何もせずお口周りの筋肉のバランスが正しく働いていない状態で成長が進むと、反対咬合の治療も難しくなる場合があるので、早期に治療することをお勧めします。

しかし、ムーシールドだけでは対応できない場合があります。

鑑別診断として、下顎4前歯のみの反対咬合の場合は、比較的軽い反対咬合といえるため、ムーシールドのみの治療が望めます。しかし下顎6前歯が反対咬合になっている場合は、骨格的な反対咬合で全身成長に伴い下顎の過成長も考えられるため、更に本格的な矯正治療が必要となる可能性が高いです。

従って、骨格の成長期が終了するまでは異変の早期発見のため、定期健診を続けるのが理想となります。

しっかり使用できれば3~8ケ月で改善しますが、改善後も正しい筋機能が身につくまでの使用が必要です。また取り外しができる装置なので、お子様が外さない意識を持ってもらうよう協力できるようになった段階での治療開始が望ましいです。

気になることがございましたら、是非ご相談ください。

世田谷区 千歳烏山 浜岡歯科クリニック

担当は歯科医師 小嶋智子でした。

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